工藤勇一さんの本をデク的に読んでみた
こんにちは。デクです。
デクってこんな人です。
工藤勇一氏の
『学校の「当たり前」をやめた
生徒も教師も変わる!公立中学校長の改革』
という本はご存じですか?
学校の「当たり前」をやめた。 ― 生徒も教師も変わる! 公立名門中学校長の改革 ―
今日はこの本を読んで、
デクの切り口から考えを述べようと思います。
目次
著者紹介と本の内容
著者は工藤勇一さん
東京の公立中学校の校長先生です。
本は題名の通り、
学校の校則や行事などの
当たり前と言われているものを
見つめなおし、
変化をもたらしている実践を載せています。
例えば、
クラス担任制を廃止
中間テスト・期末テストを廃止をし、
新たな取り組みをされています。
当たり前を見つめなおす根本部分
私は、
著者が、今までの当たり前を
見つめなおす上で
大切にされている視点があるなと感じました。
それは
目的を明らかにし、生徒には自律の確立を求めている。
ということです。
これを軸に、私の考えと絡めて書いていきます。
目的を共通意識として対話を重ね合意する
著者は目的意識がとても高い方です。
最重要の目的が明確であれば、
そのほかはすべて手段になる、と。
例えば、
学校は子供たちが、
「社会の中でよりよく生きていけるようにする」
ためにあると私は考えます。
そのうえで、
そのためには、子供たちには
「自ら考え、自ら判断し、
自ら決定し、自ら行動する資質」
すなわち「自律」する力を
身に付けさせていく必要があります。
という感じで述べています。
自律に力を入れていることが読み取れました。
経済的な自立、というよりも、
自分で自分をコントロールする自律
ということも文字から想像できますね。
本からは自律の力を育成するための
様々な取り組みが紹介されています。
デク的に集約すると、
自律へのカギは対話だと感じました。
対話をするのは、
生徒だけではありません。
先生もです。
これは、
どちらにも考える頭が要求されると感じています。
例えば、
生徒は1つの校則に対して
「なぜ?」という問いを出します。
教師はその答えを言いますが、
生徒は生徒なりの考えをもって、
さらに意見を出します。
どちらの意見も把握したうえで、
その中で、その校則がある目的を確認し、
その目的を達成するために必要な手段は何か、
と最善を追求する。
そして校則を磨いていく。
といった感じでしょうか。
このような対話による合意の経験って、
学校の中で、
なかなかないなと感じています。
私は、
生徒にもこのような経験をさせてあげたいな、
と感じました。
先生はどこか、
生徒に対してトップダウン的な要素が強いんですよね。
上から指示をだし、したがってもらうようなことです。
(これは自分にも言い聞かせている部分もあります。)
対話を放棄して、
学校のルールや個人の意見で、
押しつけてしまうと、
生徒の自律の力は弱まっていきます。
これはなんとかしたいと日頃から、
感じていることでした。
それに気づかせてもらいました。
対話とは、
全体性を大切にしながら、
個人を尊重するハードな行為
著者は対話について次のようにも述べています。
「みんな違っていい」、
そして「どの1人も大切にする」、
この両立することが難しい2つの命題を
大切にしながら対話を続けていくこと。
そのことが、「よりよい学校」、
「よりよい社会」を作ることに
つながっていくことを、
私自身何度も実感してきました。
そして今このときも、
それができると感じているからこそ、
私は教育の現場にいることを
本当に幸せだと感じています。
たしかにその通りだなぁと納得しました。
対話して、結論を出しても、
全員が100%納得するものは限りなく難しい。
いわば矛盾があるかもしれません。
でもその中で個人も大切にする。
それが学校の教育現場なのだと思います。
まとめ
この本は、
学校で働く先生方の考え方のコリを
ほぐすものだと思いました。
目的を明確にしたうえで考えてみると、
今まで当たり前のようにしていた
学校の教育活動が
ガラッとかわってくるかもしれません。
柔軟さが、生徒の学校生活のしやすさにも
必ずつながります。
生徒の学校不適応に対応するのは、
学校側の柔軟の対応も
1つの大切な要素だと考えています。
いろいろな学校があるように、
今は学校独自にいろいろな動きが進んでいます。
そんな多様な学校がある中で、
お子さんの学校への適応に悩んでいたりしませんか?
もしそのようなときはぜひ気軽にコメント、
メッセージをお願いします。
感想やコメントなどもいただけると嬉しいです。