『ケーキの切れない非行少年たち』を読んで
こんにちは。デクです。
デクってこんな人です。
という本を読みました。
この本は、
前回の読書記事で紹介した、
と関連があります。
前回呼んだ本が、
反省する以前の
心の問題に
注目しているのなら、
今回は、
知能の問題に
注目している
と感じました。
本書の趣旨も
そうなのですが、
私は知能の高い低い自体が
問題とは思いません。
知能的なハンディを
背負う子どもに
どう支援していくかが
大切だと考えます。
本の内容と
私の経験をふまえて
ぜひシェアしたいと思い、
書きました。
目次
本の概要
はじめに
本の概要を書きます。
粗い概要になりますので、
気になる方はぜひ、
実際に読んでみることをおすすめします。
(漫画版もあるようです。)
この本は、
以前紹介した、
『反省させると犯罪者になります』
の本をふまえて、
反省出来るだけでも上等じゃないか
という切り口から入ります。
というのも、
少年院の子は
知能的なハンディを
背負っていることがあり、
そもそも、
それが犯罪に触れることなのか
犯罪をすると、自分や
かかわっている人がどうなるのか
といった考える力、
想像力が乏しいケースが多い
というのです。
本の題名にある
『ケーキの切れない~』
というのは、
ケーキを3等分にしなさい
という問題に対する回答です。
(本書P.34)
本書は、
このような子は
特別な存在ではない、ということ。
少年院の子と学校の子との
共通点をあげながら、
学校や社会生活で、
どのようにかかわっていくべきかを
書いたものです。
私の解釈~学校でできること~
私の経験と
照らし合わせながら
学校でできることについて
考えたことを
2つに絞りました。
①学習のつまずきを支援すること
私は、あらためて
学習サポートの重要性を感じました。
本書で扱わている子どもは
境界知能という領域の子どもです。
どういう子かというと、
知能的にハンディはあるが、
特別支援学校または学級に
通うほどではない
といった、
いわゆる特別か通常かの
グレーゾーンの子どもです。
この場合、多くは
通常学級で生活をします。
それがかえって
大変になる場合もあります。
理由は、
学級の人数が多すぎて、
支援が行き渡らないからです。
みんなはわかっているのに
自分はできない
みんなより
ちょっと時間がかかる
もしかして
馬鹿にされるかもしれない
なんで自分は
みんなのようにできないんだ
といった流れで
どんどんついていけなくなり、
最悪、非行に走るケースも
考えられます。
現状、
学校は座学での学習が基本なので、
このような子のサポートは必須です。
担任の先生だけでなく、
複数の方々で協力するのが
大きな鍵になります。
➁本人のメンタルケアも大切
学習のサポートと共に、
メンタルのケアも大切だと感じました。
本人の気持ちを
「どうせやっても無理」
から
「ちょっとやってみようかな」
に、
いかにして
心の矢印を向けてもらうか
ということです。
理想は、
周りと合わせた、
課題ではなく、
本人に合った
課題を出しつつ、
できる幅を増やしていくことです。
本人の実感が何よりなのです。
ですが、
本人が周りと比べて自分はダメだ
と感じる場合もあります。
そんなときは、
逆に本人が、
周りと比べて出来るところを
伝えてあげたりするなど、
支援する側の
観察力やサポートが
必要かなと感じています。
扱いづらい内容こそ、困っている人は必ずいる
私は、
知能の高さ、低さが
本当の問題ではなく、
それぞれの個性を、
どのように受け止め、
支援するかが本当の問題だと考えます。
そのため、
支援は個別、具体的な対応が
望ましいです。
ちなみに、
本書も実例を挙げてくれています。
もしかしたら、
今の学校現場では、
そのような手厚いサポートを
十分にできるかは難しいかもしれません。
ですが、このような話題は
閉鎖的なものになりやすく
そのため、
当事者や関係者の悩みを
共有するのが難しいと思います。
だからこそ、
周りの理解とサポートが必要です。
そしてスタートは、
知ることから始まります。
いろんな子どもが
生活する学校の中に、
たくさんの事情があること
その事情に対して、
学校は、
思いやりのある、
あたたかいものであってほしい
と私は思います。
ぜひこちらの記事も
併せて読んで見てください。
参考図書