不登校から登校復帰への4ステップ
こんにちは。デクです。
デクってこんな人です。
前回、令和2年度の全国の
不登校者数について記事を書きました。
全国不登校者数(小中学生)は、
およそ19万5千人です。
この子どもたちの中には、
昨年度から継続の子どももいます。
資料によると、
その数、約9万7千人です。
昨年度からの継続率は
学年が上がるにつれて、
高くなります。
継続の数は
中学3年生になると最も高く、
4万8千人の不登校者のうち、
3万4千人が昨年度も不登校でした。
全体の70%になります。
この数字だけ見てしまうと、
『登校復帰はなかなか簡単ではない。
では不登校には、
どのように向き合えばいいのだろうか?』
と、悩んでしまうかもしれません。
私は中学校の現場で、
不登校の子どもにも出会っていますし
対応もしてきました。
その中で、実際に登校復帰した
子どもも見てきています。
今回は、どのような流れで
登校復帰をしていくとよいのか
学校教員の経験から
お伝えできたらと思います。
そして、少しでも、
登校復帰への見通しが
もてるきっかけになればと思います。
目次
登校復帰の4ステップ
登校復帰へのアプローチをたどっていくと、
大まかに4つのステップがあります。
1適応教室登校(別室登校)
2出られる授業から参加
3参加できる行事に参加
4節目で交流
これらの手順で
登校復帰していくのが良いと思います。
1つずつ解説します。
① 別室登校
不登校から登校復帰への
最初のステップです。
これは、学校にある
適応教室、相談室、保健室などの利用です。
学校には、学級で過ごすことに
抵抗のある子が通える教室があります。
まずは、そこに通うことが望ましいです。
別室登校の目的は主に2つ
1. 生活リズムを整えること
2. 受けていない授業内容の補充
です。
これは登校復帰後の
リバウンド防止にもつながります。
少しずつ、
学校生活に慣れていくことが何よりです。
➁ 出られる授業への参加
少しずつ、生活リズムが整ったり、
校内の空気に慣れてきたら、
出られる授業に参加していきます。
参加する学級の空気に慣れることが
次の大きな目標になります。
例えば、
総合学習、学級活動であったり、
担任の先生の授業など、
その子にとってハードルの
低いものから参加します。
その際、同じクラスの子に
迎えに来てもらって、
一緒に教室に入るのが
よりスムーズだと思います。
③ 参加できる行事で交流
学級や教室に慣れてきたら、
今度は行事の機会を活用します。
学校生活では、
様々な行事がありますので、
交流のチャンスになります。
特に、総合学習と並行して行う
学年行事がいいと感じています。
学級や学年の
レクレーションの機会があれば、最高ですね。
運動会、文化祭などは
学校全体の行事なので、
少しハードルが高い可能性もあります。
その場合は、
全部参加ではなく、一部参加してみる
といった、柔軟な形で
慣れていくことが大切だと思います。
④ 節目で交流
3までステップを踏めたら、
もう一息です。
もちろん慌てず、
無理せずが基本です。
というのも、
行事への参加だけでも、
子どもにとっては、
大きな負担になりかねないからです。
終わった後、
少し振り返るのもいいと思います。
ただし、行事参加で、
ある程度勢いがついたら、
そのまま学級で過ごしてみるのも1つの手です。
それで、大丈夫の場合もあります。
あとは朝の登校から、
さようならの下校まで、
教室で過ごすタイミングです。
スムーズなことが多いのは、
新学期や新年度の始まりです。
学校全体がスタートする活気があり、
子どもも、合わせやすいと思います。
また、ここまでくれば、
例えば、金曜日だけトライしてみる、など
休みの日の前日にやってみる、
といった方法も、ありだと思います。
子どもが復帰に向けて、
どのように考えているかを
聞きながら考えていきたいですね。
まとめ 不安を1つ1つ解きほぐす支援をしたい
以上のような、
4つのステップが
望ましいと思います。
不登校の子どもの心の中には、
学校で過ごしたいけど、
戻るにはとてもハードルが高い
と感じている可能性があります。
私も実際、
不登校を経験していたので、
その気持ちは、
痛いほどわかります。
そのハードルを分解すると、
学級など、まわりの反応への不安、
授業がわかるか心配
といった様々なものがあると思います。
1つずつ、
一緒に解きほぐしながら、
戻っていくのが、
何よりだと思っています。
不登校対策に
見通しがもてる人が増えれば、
落ち着いた対応ができ、
増加傾向への歯止め
にもなると思います。
今の状況が
少しでも良い方向に
進みますようにと思っています。
不登校についてこれだけ語るのは、
私自身不登校経験者だからです。
詳しくはこちらに書いてあるのでぜひご覧ください。
私自身の復帰プロセスはこちらです。