先生の休職者数から、負担軽減を考える
こんにちは。デクです。
デクってこんな人です。
みなさんは、精神疾患による、
学校の先生の休職者数は、
全国でどのくらいだと思いますか?
昨年度の調査結果が、
文科省のHPより記載されています。
↓
令和元年度公立学校教職員の人事行政状況調査について:文部科学省 (mext.go.jp)
これによると、
令和元年度の全国の休職者数は、
5,478人です。
この数は、
前年度から、266人増えています。
ちなみに全国の教職員数は約92万人であり、
休職者数は全体の0.59%になるそうです。
昨今、学校のブラック環境の報道をふまえ、
全体の約0.6%の休職率と見ると、
意外と低い数値と感じる人もいるかもしれません。
私は実際に休職を経験した者です。
この休職者の割合が低い理由は、
先生の志によるものが大きく、
労働環境という点を見ると、
過酷である事は確かだと、私は思います。
今回は、
休職者の割合が低い理由と
働く環境改善に向けた学校の取り組み
について書きたいと思います。
目次
休職者の割合が低い理由
結論から述べます。
先生方の休職割合が少ない理由は、
先生の責任感によるものだと私は考えています。
それは、
生徒の前に立つ先生としての志
といえます。
これは精神論といえるかもしれません。
要領よく仕事を進める、という点では、
先生として経験を重ねていくと、
ある程度、効率良く、
スムーズにできていきます。
ただし、
教育には時間や根気が必要です。
同時に、それを支えるのは、
子どもの成長にかかわっていくという責任感です。
教員という職業を選択する大きな理由は、
その責任感とやりがいがあるからこそだと私は思うのです。
責任感に頼らないために
ただし、いつまでも責任感に頼ってしまうと、
別の弊害も出てしまいます。
それは大きな負担感が原因ではないでしょうか。
もしこのまま教員の負担が
変わらないままであれば、
教員を目指す人が減り、
教員不足になりかねません。
長い目で見ると、
教育の質の低下につながってしまいます。
これを防ぐためには、
責任を適切な範囲におさめ、
負担を分散させることが大切だと思います。
担任の負担を分散させる学年担任制
子どもの成長を担う役割として、
学級担任があります。
これは、責任という意味では大きく、
その分やりがいもある役割です。
ですが、問題となるケースがあります。
例えば、
教員採用後にすぐに担任を持つケースです。
加えて、部活動顧問、行事の運営などの
一気に多くの役割を担うこともあります。
つまり、ノウハウや経験が少ない状態で、
多大な責任を負う機会をもつ場合です。
このとき、教員の責任感のみでは、
どうにもなりません。
ですから、負担の軽減のために、
責任を分散させる取り組みが必要です。
例えば、学級担任を固定せず、
学年担任制といった取り組みがあります。
学年担当の先生が6人で、
学級が3クラスであれば、
6人をローテーションしながら
3クラスの指導にあたる、
というスタイルです。
参照はこちら
保護者間でアタリ、ハズレと噂も?中学校「固定担任制」の弊害
担任1人でなんとかする、というより、
チームで生徒に対応する。
このような仕組みによって、
先生の負担も分散し、
実りある教育につながると思います。
生徒にとって代えの効かない先生はいる
上記のように、
先生の負担をうまく分散させる
手立てはあります。
私の経験として言えることは
先生自身が心身健康で
教育にあたることが何よりである、
ということです。
というのも先生が休んだ場合、
組織としては代理が可能であっても、
生徒にとっては、
先生自身の代えはいないからです。
生徒も先生も幸せな教育関係を
育んでいくためには、
先生の心身が健康であることは、
必要不可欠だと思っています。
ですから、私の経験が、
学校に関係する人々の、
何かしらの役に立てられたらと思っています。
そして、
学校教育が少しでもより良い
方向に向かうように、と思っています。