部活動は原則全員参加じゃなかった?
こんにちは。デクです。
デクってこんな人です。
先日、
【文武両道】ひろゆき「授業以外も教育」なぜ勉強とスポーツの両立が強制?顧問になる教師の負担は?校長先生と考える【ブラック部活】
という動画を見ました。
動画では、
学校教育の文武両道をテーマに、
部活動の在り方、必要性
などの討論がされていました。
討論の中で、
私が1番気になったのは、
ある資料でした。
それは、
「生徒全員が部活動を行う部に所属し、
活動も原則参加させている」
と答えた割合が、公立は3割、私立は1割強
という資料です。
それを見た私は、
「えっ!そんなに、
部活を全員参加させる学校って少ないの?」
と、驚きました。
というのも、
私の地域では、
部活動は全員参加する学校のみで、
それが、あたりまえだったからです。
もちろん地域によっては、
選択性の学校があるというのは、
知っていました。
ですが想像以上に、
子どもが部活動への選択権をもつ
学校が多いことを知りました。
まさに、
井の中の蛙、大海を知らず
です。
私は、改めて
提示された資料を探して、
読んでみました。
読んでみて、私は、
子どもに部活の選択権を与えるのと、
同様に教師にも、
部活動顧問の選択権を持つことを
可能にしてほしい
と、強く思いました。
今回の記事では、
そう思った経緯などを書いていきます。
目次
スポーツ庁の資料から
まずは動画で出された資料が、
実際、どのようなものかを調べました。
スポーツ庁HPに記載されていました。
平成29年度によるものです。
詳しくはこちらです。
原則、部活動全員参加としている公立学校は全体の3割
資料の気になる部分を抜粋し、まとめます。
中学校の校長が、生徒の部活動への所属方針について、
~中略~
○「生徒全員が部活動を行う部に所属し、活動も原則参加させている」と答えた割合は、公立は3割、私立は1割強
資料には、
具体的な数値とがありました。
また、人口集中地区
非人口集中地区に
分かれた数値もありました。
これは、都市と地方の差、ですね。
表もあり、書き記すと、
全体値 | 人口集中地区 | 非人口集中地区 | |
生徒の希望 | 66.7 | 80.5 | 54.7 |
全員参加 | 30.4 | 17.2 | 41.7 |
となります。
本当に、
全員参加を原則としている
学校って少ないんですね。
驚きです。
動画では、
全体値を主に扱っていましたが、
都市と地方では傾向が違います。
都市の学校では、
部活の加入を希望性にしているのが、
8割です。
資料を読んで気になったこと
ここからは、
資料全体を読んでみて、
気になったことを
書いていきます。
子どもは入部後のケアの方が大切
子どもにとって、
参加への選択権を持つのは、
いいことだと思います。
私のイメージですが、
選択権を持ったうえで、
多くの子どもは、
部活動を選択することが、
多いのではないでしょうか。
さらに、
子どもにとって大切なのは
選択した後の方だと、
私は思っています。
というのも、実際、
入部後の退部や転部の方が
生徒は、実行しづらいからです。
たとえ意欲的に入った部でも、
入部前と後のギャップが大きく、
負担と感じたときに、
子どもは部活動にストレスを感じます。
ここは、正直、体験してみないと、
自分に合うかどうかは
わからないと思います。
ですから、学校としては、
退部や転部に対するハードルを
高くしないことも必要かなと思いました。
ハードルが高すぎると
子どもの学校生活自体が、
苦しくなってしまいます。
大切なのは、
実際のギャップを減らすことや、
部活内のトラブルに、
どれだけ丁寧にケアできるのか、
ということだと思います。
教師は強制参加?
ここまでは、
子どもの視点を考えて、書きました。
ここからは、
教師の視点でも考えてみます。
資料に、気になる項目がありました。
校長が、部活動顧問教員の配置方針について、
「全教員が顧問に当たることを原則とし、複数名の顧問を配置している」と答えた割合は、
公立学校が6割程度、私立学校が3~4割程度
という項目です。
記載されていた表をまとると、
公立中学校 | |
全教員が顧問に当たり、1つの部に複数名の顧問を配置 | 64.0 |
全教員が顧問に当たり、人数は部員等に応じて配置 | 27.1 |
全教員が複数の顧問に当たる | 2.7 |
(以下省略)
となっています。
実は、項目をよく見ると、
原則で、全教員が顧問として、
部活動参加しているのは、
9割になっています。
私は、概要と実際の数値に
誤差を感じてしまいました。
ここが、
教員の負担感を上げる要因に
なっているのではないか?
と、私は思うのです。
部活動は主に勤務時間外に行われている
1つの意見として、
「部活動指導は、
先生としての仕事の1つだから、
全員参加は当たり前でしょ」
という意見もあると思います。
しかし、
そもそも部活動は、
教育課程外のものであり、
主に勤務時間外に行われています。
そして、学校としては、
生徒の自主的な活動ですから、
顧問としての監督責任が発生します。
部活顧問が本意ではない、
という先生がいるのも事実だと思います。
「本当は授業づくりに専念したい」
など、
部活以外の活動への想いが強くなると、
正直、これは、とてもジレンマになります。
私が悩んだところでもあります。
実際、相談したが、難しかった
少し私の経験を書きます。
私は部活動への負担感を
強く感じていました。
そこで、顧問についての相談を、
管理職と続けていました。
管理職の先生は、
私の体調の事も、配慮もしてくれました。
しかし、
基本的に、特定の人物だけ、
部活の顧問なしという処置は難しい、
という見解でした。
組織全体を考えた上では、
仕方のないことなのかもしれません。
管理職の方との話をした
私の経験から考えると、
先生が顧問をしない
体制になっていくことは
難しいなと思いました。
仮に地域の人の活用をする、といえど、
競技ごとの専門性、時間の問題を考えても、
多くの人材の確保は難しいです。
全国では、
部活動を拒否した先生もいるようですが、
正直実行するのは、かなり難しいと思います。
とはいえ、
教師の働き方を考えると
部活動とのかかわり方は、
非常に大きな問題だと思っています。
感染症の影響による変化
最後に補足をすると、
今回の資料は平成29年度のものです。
ですから、今の状況と、
少し変わった部分もあると思います。
新型コロナウイルスにより、
学校の教育にも変化がありました。
ここでは部活動について、
変化したと思うことを簡単に補足します。
子どもの意識は2極化した印象
一時期、
登校や部活動が制限されたことにより、
子どもの意識は2極化したと思います。
1つ目は、部活動をしたかった人は、
その大切さを実感し、
部活に励む意欲が高まった、という人。
2つ目は、エンタメコンテンツの充実により、
家で過ごす方が、より楽しく感じてしまい、
部活への意欲が減ってしまった、という人。
極端な表現かもしれませんが、
コロナにおける、
子どもたちの心境の変化は、
今後も注意する必要があると思います。
地方では部活の重要性が高まった印象
先生たちの中では、
部活をすることの、
教育的な意義が高まったように思います。
「やっぱり学習だけでなく、
部活動を通して得る経験は大切ではないか」
という意識です。
この意識は、塾や習いごと、
クラブ活動の選択の幅がせまい地方では、
より一層高まったように思います。
まとめ
長くなってしまったので、
まとめます。
私は、決して学校教育として、
部活動をなくした方がいい、
というわけではありません。
むしろ、コロナ後、
身体を動かすこと、
目標に向かって、仲間と打ち込む喜びなど、
部活動の意義を
再認識した学校もあると思います。
ここでは、教師の働き方、
という点で考えた時に、
子どもの部活動参加の選択権と、
同じように
教師の部活動参加の選択権が、
あってもいいのではないかと思います。
特に部活動のある学校の教員の
働き方を考える上で、
この課題は大きいと、
個人的には思っています。
私は、学校の先生と生徒が、
よい教育を築けるようになればと願っています。
そして、記事を通して、
学校の教育を考えるきっかけになれば、
うれしく思います。
今回の記事に関連する記事もあります。
ぜひこちらもご覧ください。