不登校者数は全国でどのくらいか?文科省の調査結果より(令和元年度)
こんにちは。デクです。
デクってこんな人です。
令和2年10月22日に
文部科学省から、
不登校にかかわる
調査結果が報告されました。
令和元年度児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査結果について:文部科学省
今回は文科省の調査結果から、
不登校について考えていきます。
※この記事は、令和元年度版の考察です。
最新の令和2年度版はこちらです↓
目次
調査結果の概要
全国の小中学生に対する不登校生徒の数と割合
調査結果によると、
令和元年度の小・中学校(国立、公立、私立)
不登校の生徒数は、
全国で181,272人になっています。
これは、
全体の生徒数9,643,935人に対して、
1.9%の生徒が不登校
という割合を示しています。
また小学生、中学生
それぞれの割合は、
小学生6,395,842人に対して、0.8%
中学生3,248,093人に対して、3.9%
となっています。
公立の中学生の不登校生徒の割合が気になる
もう少し詳しく
見ていきます。
四捨五入すると
小学生では約5万人
中学生は約13万人
です。
その中で、
気になったのが、
公立中学校の生徒数300万人に対して
不登校生徒数12万人という数字でした。
ここだけ割合を見ると
約4%となります。
100人に4人。
25人に1人。
すなわち、
公立中学校の1学級に1人は、
不登校の生徒がいる
ことが考えられます。
全体の母数は
小学生の方が多いですが、
明らかに中学生になってから、
不登校になるケースが
多いことがわかります。
不登校者数の推移について
ここ3年間の推移
その他の年の
不登校者数はどうでしょうか。
年度ごと、
小中学生の全体の生徒数は異なるため、
割合をみて比較していきます。
割合の推移をみていくと、
不登校者数の割合は
増加傾向にになっており、
特に平成29年、30年、令和元年、
の3年間の増加は、
大きくなっています。
来年度以降はどうなりそうか
現在は令和2年度に
なるわけですが、
不登校の割合は
横ばいか増加の予測になると思います。
理由は、
ウイルスによる登校の制限、
教育活動の制限によって、
生徒と学校への負担が大きくなる
と考えるからです。
家庭環境に大きく変化がある
生徒も考えられます。
ポジティブな見通しは
なかなか厳しいと思います。
不登校に関するデクが思う事
今後のことを予測するにあたり、
私なりに感じたことを書いていきます。
不登校の心理的プレッシャーをやわらげるために
私は、
不登校の子ども、
保護者の当事者の方々の
心理的な負担を
やわらげるべき
だと思います。
なぜなら、
学校に行けていない、
という申し訳ない気持ちに
悩まされている印象を
多く受けるからです。
特に保護者の方は、
「職場で子どもの話題になると、
気まずさを感じる」
「同級生の保護者と話すのが困難で、
近所のスーパーに買い物に行けない」
と話すこともあります。
また、人によっては、
学級のPTAの役員に立候補するなど、
申し訳なさを振り払うかのように、
負担を自ら背負いに行くように
感じたこともありました。
子どもの状況に対して、
冷静に対応できていれば
いいのですが、
そこは親子。
わが子が、
悩んでいる様子に、
割りきることは
簡単なことではありません。
これらを踏まえて
不登校の生徒と、
保護者の方への心理的なケアは
必要不可欠だと考えます。
就学の義務による圧力で悩んでいませんか?
では、どうして
心理的なプレッシャーを感じるのでしょうか?
理由として考えられるのは、
就学の義務との関連です。
学校教育法に
「保護者の子どもを就学させる義務」
が定められています。
保護者の方の義務は、
子どもを学校に通わせる=就学、
というのが、
今の日本の制度になっています。
これは、
保護者の虐待や
育児放棄によって、
子どもの
教育を受ける権利が、
損なわれないようにする
ためのものです。
就学の義務を果たして当然、
というような認識が、
当事者の方々へ、
過度の負担になる場合もあるのでは?
と私は思うのです。
就学の義務には例外があります。
正当な事由(理由)により、
就学の義務には、猶予や免除があるのです。
それは、子どもが安心して、
学校生活を受けることができない、
正当な理由があるときです。
例えば、
病気で長期欠席が必要な生徒。
いじめや人間関係のトラブル
精神的な負担によって
学校いけなくなった場合です。
つまり、
子どもにとって、
学校に行くことが、
子どもの人権を傷つけてしまう場合は、
就学の義務の免除の理由となります。
ですから、
まずは不登校に対する認識を、
当事者の方、
周りの方々が
寛容になることも
必要だと思います。
まとめ
今回の内容をまとめると、
・令和元年度の不登校者数は、小・中学校で約18万人
・そのうち公立中学校の不登校者数は約13万人である
・令和2年度の不登校者数を考えると、ウイルスの問題の影響で増加するのではないかと考えている
・不登校は本人とその保護者どちらにもプレッシャーになる
・決して就学の義務を果たしていないのではない。心理的なケアが必要である。
となります。
今現在、
不登校の生徒が18万人いると仮定すると、
正直、私は胸が苦しくなります。
私自身も
不登校経験者ですし、
学校教育にかかわっているなか、
何かできることはないかと
模索しています。
微力かもしれませんが、
私の出来ることに
励みたいと思っています。
不登校にまつわる記事は
他にも書いています
良かったら以下の記事もご覧ください。
2021年11月追記
令和2年度の調査結果もこちらにまとめました。